【毎年の固定資産税について】
帳簿上の名義人である受託者が払います。そのため、不動産を信託する際はあらかじめ固定資産税用に金銭も併せて信託するのが一般的です。
【その他、信託を始めるときにかかる税金について】
贈与税(他益信託の場合)・登録免許税・印紙税について考慮する必要があります。不動産取得税はかかりません。
詳しくは下記をご覧ください。
①贈与税
【委託者=受益者(自益信託)である場合】⇒誰にも課税されません。
【上記以外(他益信託)の場合】⇒現実に利益を受けている「受益者」に課税されます。
※どちらにせよ受託者には課税されません。
受託者は財産の名義を取得しますが、そこから得られる利益は受益者のもとへ行き、受託者には入っていないため、受託者に贈与があったとはみなされないからです。同じ理由で、不動産取得税もかかりません。
②登録免許税(不動産の名義変更を法務局で申請する際に払う税金)
対象不動産の固定資産税評価額の0.4%
③印紙税(信託契約書作成の際に貼る印紙代)
1通200円
公正証書で信託契約書を作成する場合は不要です。
1978年兵庫県高砂市生まれ、岡山大学法学部卒業。「法務・会計 梅谷事務所」「はりま家族信託相談室」代表司法書士および家族信託専門士。2016年より福祉・医療関係者向けに「成年後見人制度」や法律に関する実務について研修を行う「梅塾 care&law~」を定期的に自主開催するなど、数多くのセミナー講師を務める。明治42年創業以来受け継いできた「地元での信用・信頼、誠実な仕事」をモットーに、日々、法務の現場で活躍する。